戦争体験者のメッセージ記録

BFPの柱となる、メッセージ記録の概要です。

メッセージ記録の目的

戦争を体験した世代がいなくなってしまったら、
語り継いでいくのは「戦争を知らない私たち」です

なぜあのような悲劇が起こったのか?

元兵士の方々が、どんな想いで過去の戦争について振り返りながら余生を過ごしているのか?

そんな疑問を知ると共に、日本人としてそれらをフィリピンの戦争犠牲者のもとへ伝えたいと思ったことから活動が始まった私達BFP。この初心がずっと変わることはありません。

かつての戦争への想いや体験を伝え合う交流をフィリピンと日本の中で行い、相互理解を深めてきた中で、私達は実に多くのことを学びました。

そんな中で、被害国フィリピンだけでなく、日本国内でも過去の戦争をテーマとした多世代交流の必要性を実感しています。

戦争犠牲者に向けたビデオメッセージは、今では戦争を知らない内外の若い世代の世代間認識のギャップを埋める大切なツールとしても役立っているのです。

このように、戦争犠牲者にメッセージを見て頂く事、そして戦争を知らない内外の若い世代に起こった事実を伝えていく、というこれら2つの目的のために映像を撮らせて頂き、しっかりと証言を記録していきたいと考えています。

BFPではワークショップで使用する戦争体験者の方々のメッセージビデオを、私達自身で作成しています。

元日本兵の正直な気持ちや声をできるだけそのままフィリピンに伝えるために、自分たちで映像を記録するということを大切にしています。

私たち戦後世代は、戦争の当事者にはなれません。聴いた話から想像を巡らせ、想いを寄せることしか出来ません。

そして、戦争体験者に代わって戦争を語ることも出来ないのです。

だからこそ今、映像としてメッセージを記録することが重要だと考えて活動しています。

戦争を体験した世代がいなくなってしまったら、語り継いでいくのは「戦争を知らない私たち」です。

メッセージ記録を今後どう活用していくのか

ワークショップの様子BFPは戦争体験のアーカイブス化(映像の保存・記録)のみならず、メッセージを活用したワークショップを行います。

私たちは、お預かりした貴重な証言を、戦後世代に贈って頂いた大切な財産であり、永久の教材と捉えています。よって、映像や取材内容などは慎重に取り扱い、責任をもって問題の生じないように進めています。

言葉の独り歩きを避けるため、基本的にはメッセージ上映をするワークショップは、BFPメンバーが補足説明をする形で行っています。

映像記録として戦争体験者の声を残す理由

“体験としての戦争”を風化させてはならない

戦争の歴史・事実について、文献資料を調べれば文字情報として記憶することは出来ます。

けれども、戦争に巻き込まれた人の思い・体温を感じる“体験としての戦争”は文献資料からは感じることは出来ません。

だからこそ、一人でも多くの戦争体験者の声・感情を次世代につなぎ、“体験としての戦争”を風化させてはならないと私達は思うのです。

戦時中、突然自身や親族、友人に降りかかった不幸な現実を、昨日のことのように涙ぐみながら語るフィリピンの戦争犠牲者。

一方、辛い記憶や良心の呵責に敢えて向き合い、時折言葉を詰まらせながらも、自分の思いを伝えようとする元日本兵。

フィリピン、日本両国で戦争を体験した世代の方々に残された時間は決して多くはありません。

彼らの思いを聴き、語り継ぐことができるのは残される我々(私達)なのです。

 
・メッセージを活用したワークショップについてはこちらへ
BFPのワークショップ

・メッセージ記録の上映などのご依頼をお待ちしています
語り継ぎテーマに関し、講演・上映会依頼

Share on Facebook